“英国の庭”に位置するメドウェイ市
青い目のサムライ三浦按針の故郷であるメドウェイ市は「英国の庭」と呼ばれている英国南東部ケント州にあります。
ロンドンから電車で約45分という地の利の良さがあり、天文台で有名なグリニッジやドーバー海峡を見渡すドーバー城、カンタベリー大聖堂などの観光スポットへも電車で一時間以内という恵まれた環境に位置しています。アダムスと縁の深い横須賀市と伊東市とは姉妹都市提携を結んでいて交流が盛んです。また2008年より、平戸との交流も活発になってきています。
「英国一美しい」というキャッチフレーズで有名なリーズ城には車で20分。また、パリやベルギーの首都ブリュッセルへ行けるユーロースターの乗車駅にはチャタムから車で20分、電車で15分でアクセスできるので、パリへの日帰り旅行も可能。車で海底トンネルを利用してドーバーから大陸に渡ることもでき、便利な位置にある街であることが観光客にも好まれている理由です。
メドウェイ市(Medway)の特徴
イギリス南東部ケント県に位置し、ローチェスター、チャタム、ジリンガム、レイナム、ストゥルードの五つの町が合併してメドウェイ市となりました。名所・旧跡はたくさんありますが、簡単にメドウェイ市について紹介します。
ジリンガム
ウィリアム・アダムスの生地として知られ、アダムスが洗礼を受けた、St Mary Magdalene教会や、アダムス記念時計塔がある。 また、アダムスに因んで、Ito Way (伊東通り), Yokoskua Way (横須賀通り)と名づけられた通りがある。毎年9月にはアダムス祭が開かれる。
ローチェスター
ローチェスターには、12世紀にノルマン人が建てたローチェスター城、英国で二番目に古いローチェスター大聖堂、海軍基地の防衛のため、エリザベスⅠ世の命で建てられたアップナー城などがある。また、ローチェスターは文豪、チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」に登場する町であり、清教徒革命後に共和国となったイギリスで、王政復古を果たしたチャールズ二世が、復古前に身を寄せていた、レストレイションハウスは「大いなる遺産」に登場するス・ハヴィシャムのサティス・ハウスのモデルになった。6月と12月にはディケンズ・フェスティバルが開かれる。ほかにギルドホール博物館、16世紀に貧しい旅行者のために建てられた、チューダー式の宿泊用建物「シックス・プアトラベラーズ・ハウス」もある。
現在、フォー・ピット女子校の校舎として使用されている建物は、ローチェスターとチャタムの境にあり、19世紀半ばのクリミア戦争時、フローレンス・ナイチンゲールが設立した病院として使われていた。当時の病室の番号のいくつかは現在も西棟の壁に残っている。
チャタム
ヘンリーⅧ世の命によりメドウェイ川に艦隊が停泊されるようになって以来、海軍基地の町として発展し、1570年頃王立海軍造船所(チャタムドックヤード)が造られた。設立後すぐに英国で一番大きく重要な造船所になり、1588年のアルマダの海戦で活躍したフランシス・ドレイク提督や有名なネルソン提督がここで訓練を受けている。ネルソン提督のヴィクトリー号をはじめ、400年に渡り英国海軍のほとんどの艦船がここで造られた。エリザベス一世の時代にはジリンガムとチャタムの二つの街にまたがって基地が建設された。チャタムドックヤードは今だに天然繊維でロープを作っている唯一の場所(見学可能)であり、王旗や様々な旗も作られている。
ディケンズが幼少期を過ごした町でもあり、Chatham Grammar School for Boysは、ディケンズが一時期通った学校である。
No. 2 Ordnance Terrace, Chatham ( Dickens’s home from 1817 to 1821)
ディッケンズが幼少期を過ごした家はチャタム駅のそばにある